どうも、イシヅヤシンです。
今日も物語を載せます。今日の物語の主人公は「閻魔大王」です。
ぜひ読んでください。
「閻魔大王の物語」
世界はこの世とあの世の二つの世界から構成されている。
この世とは言うまでもなく今生きているこの世界を指し、あの世とは生物の死後の世界のことを指す。
そして、その死後の世界を牛耳る人物こそ【閻魔大王(えんまだいおう)】その人である。
ひとえに閻魔大王といえど実はその人数は多く、いくつかの管轄によって分けられている。人間、昆虫、動物、植物…あらゆる種類で細分化されている。
意外と効率良くできているのだ。
まあそれでも、どの管轄も1日におけるあの世の訪問者は後を絶たず、各部署の閻魔大王は疲労困憊しながら(厳密には疲労という概念はないのだが、人間の感覚でいうとこれに近い)日々仕事に明け暮れている。
第7管理課
さて、今日紹介するのは人間の死者を相手にする第7管理課の閻魔大王だ。
他の生物と違い、自我がある人間は判断基準が実に曖昧で厄介な為、この第7管理課はいわゆるエリートが担当する事になっている。
今日も今日とて、相変わらずの忙しさである。
閻魔大王の仕事は「天国行きか地獄行きかを決める」というのは割と有名な話だが、実はそれには裏話がある。
1500年ほど昔に当時の担当だった閻魔大王が、地獄行きの死者を誤って生前の世界(つまり我々が生きているこの世の世界)に送り戻してしまうという事件が発生したのだ。
前代未聞の大事件である。
その為、もともと誰一人として知らなかった閻魔大王の存在はこの世でも割と有名になってしまったらしいのだ。(それ以来第7管理課はエリートが務める事になった。)
審査基準
天国行きか地獄行きかの審判というものには、当然いくつかの審査基準が存在する。
ザックリ言えば、良い行いの数や悪い行いの数…その他にも生涯いくつの命を奪ったか…などだ。それは細かくランク分けされており、その中でも人殺しは地獄ランクが高い。1人殺めた時点で、地獄の更に奥地にある大地獄行きが決まるのだ。
大抵の人間は人殺しはしないので、天国にいけるのだろう…
などと思っている者が多い事に驚くのだが、ハッキリ言ってそんな甘いものではない。
なぜなら蚊を何百万匹殺したとか、花を何万本引っこ抜いた…などという事もカウントされるからである。
そして更に言えば、生きる為とはいえ犠牲にしてきた食物の命というのもカウントされるのだ。
…と、ここまでの話だと天国行きは誰もが不可能に思えるかもしれない。
だがしかし、ここには大事なボーナスポイントというものがある。
ボーナスポイント
ボーナスポイントとは、今までに心を込めて「いただきます」と「ごちそうさま」をどれだけ言ってきたか…というものだ。
生きる為に命をいただき、その命に心から感謝をする。
これを毎回しっかり行うことで、ボーナスポイントを得られる。
逆にこれを蔑ろにした者は、たとえ善者であれ大きくポイントを失うのだ。
事例
さあ、今日も沢山の死者が閻魔大王のもとへやってくる。
人助けを生きがいとしてきたこの男性は、幼少期に行った昆虫への虐殺とせっかちな性格からかボーナスポイントの伸びが悪く、あえなく地獄行きとなった。
生前男を騙しに騙し、嘘と色気のみで人生を謳歌した魔性の女の例も挙げよう。
彼女がしたことは罪だが、実は嘘以外に大した減点もなかった。さらにボーナスポイントも着実に獲得していた為、なんと晴れて天国行きとなった。
現実なんてこんなものである。
しかし人はこれを理不尽だ!と言う。
だが我々死後の世界の者には、その理不尽という概念もなければ興味もないのだ。
その感覚は人間特有のものだろう。当然こちらにはこちらのルールがある。
命を大切にし、いただいた命に感謝をして各々の人生をより良いものにする為に努力をする。ただそれだけの事である。
それだけの事が不思議と人間には難しいようだ。余計な知識をつけすぎたからに他ならない。
命について
閻魔大王は言う。
“人間は頭脳の発達をなによりも特別と考え、頭脳で劣る他の生物を冷笑する。
しかし私からすれば頭脳の優劣などはなんの意味もなく、そんな小さな事で悦に浸るその姿は滑稽そのものである。全ての生き物に同じだけの命がある、それだけなのに”…と。
今日も閻魔大王の仕事は尽きない。
また一人…また一人と点数を計算し、振り分ける。
良い子の皆!
生きるという事…生かされているという事…もう一度しっかり考えて、いただきますとごちそうさまを心を込めてちゃんと言おう!
…などという親切な忠告はもちろんしない。
fin
はい、というわけで物語第二弾でした!以前アメブロん方に書いたものを少しブラッシュアップして書きました。面白いと感じてくれたらぜひ☆やブックマークよろしくお願いします!
では、また。
Thank you bye-bye!
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