音楽は無料ですか？曲はタダじゃないです。 - イシヅヤシン OFFICIAL BLOG「叙情詩の種」

f:id:ishizuyashin:20190211200056j:image

これは音楽業界だけじゃなく、芸術や漫画、エンターテイメント業界全てが抱える課題ですよね。

今、なんでも無料で観たり聴いたりできるのが当たり前の世界。厳密にいえば通信量や電気代などは消費しているので完全に無料…というわけではないのかもしれないけど、感覚としてはほぼ無料。

ここに関しては、もう仕方ないのかなぁと僕は思っています。諦めてる…というわけでもないんだけど、価値観の問題なのでね。

昔ちょこっと路上ライブをやっていた時も思ったし、よく路上ライブやってる人にも聴くけど「お金が発生した瞬間から遠ざかる人がいる」と。

その人達にとって音楽は無料で聴くものなのだということです。もしくは、その音楽にはお金は払わなくていいと判断したか。正直、最初はそれが凄く哀しかったし淋しかったし悔しかったです。

でも、それを変える事ができなかったって事も事実。

ここ数年では本当に沢山の曲がネット上に公開されるようになって、だいたいのものは無料で聴ける。聴けないと「なんで？」とさえ思ってしまうほどに。

しかし、僕はここ最近よく思います。
無料が蔓延しすぎて、その価値を失いかけている、、と。その結果、無料でもハイクオリティのものを求め、提供側もそれが必須のようになってくる。また、その逆で「無料だしいいか。」とか「無料だもん、こんなもんだよね。」「無料にしてはいいね。」こんな言葉が沢山聞こえる世界になっていき、本物に触れる事が少なくなっていったら…

そうなると当然ですが、人は本物…本当に良いものを判断できなくなります。判断基準が低くなり、心からの本当の感動をする機会が少なくなるんじゃないか…と僕は思います。

音楽や芸術、映画や本などもいつしかただの「情報」というカテゴリーに分類されてしまうのでは…と恐れてもいます。

僕は音楽を仕事にしています。これからも、音楽を仕事にしていきたいです。お金を払って聴きに行こうと思ってもらえる音楽を当たり前に作り、演奏していきたいです。

今iTunesなどから全国配信リリースされる曲は1曲250円です。正直めちゃくちゃ安いと思っています。3曲で750円ですからね。

ぜひとも聴いてもらいたいです。
でね、出来ればスマホで聴くよりもスピーカーとかでも聴いて欲しいです。また違って聞こえるからね。なるべく良い音で聴いて欲しい。そういう音源になったと思っているので。